クラウド・コンピューティングというのがよくあるバズワードで終わるのか、あるいは今度こそ何かしらの変革をもたらすものなのかはさておき、私の会社でも少しずつクラウド・サービスを展開しつつあります。

# すでに、人事管理、販売管理といった社内システムは大部分クラウドに移行しました。必要性を感じたから行った移行ですが、充分な効果を感じています。

当社の例を挙げると、クラウドの導入時に最も問題になったのが、クラウドに預けることになるデータの取り扱いでした。当然のことといえばそれまでですが、クラウドという概念、サービスについて「セキュリティは大丈夫なの?」「データの所有権は?」「そもそもキチンと動くものなの?」等々、考えるべき点は多岐にわたります。

6つの権利と1つの義務

その考慮すべき点についてGartner社が提言したプレスリリースをPublickeyさんが紹介されていて、非常に洗練されていたので、メモしておきます。

Publickeyさんの記事:クラウドの利用者に保証されるべき6つの権利、ガートナーが提唱
Gartner社の原文:Gartner Global IT Council for Cloud Services Outlines Rights and Responsibilities for Cloud Computing Services

Gartner社のサイトにある原文から、太字になっている6つの権利と1つの義務を抽出したのがこちらです。

  1. The right to retain ownership, use and control one’s own data
  2. The right to service-level agreements that address liabilities, remediation and business outcomes
  3. The right to notification and choice about changes that affect the service consumers’ business processes
  4. The right to understand the technical limitations or requirements of the service up front
  5. The right to understand the legal requirements of jurisdictions in which the provider operates
  6. The right to know what security processes the provider follows
  7. The responsibility to understand and adhere to software license requirements

それぞれを私訳してみます。

  1. 利用者のデータに対する所有、使用、管理についての権利
  2. 障害や改善、成果物に対するサービスレベル規約を締結する権利
  3. 利用者の業務プロセスに影響のある変更について報告を受け、選択できる権利
  4. サービスの技術的な限界や必要性を事前に知る権利
  5. サービス提供者の属する国・地域の法的要件を知る権利
  6. サービス提供者の行うセキュリティプロセスを知る権利
  7. ソフトウェア・ライセンスを理解し順守する義務

# ざっと訳してみてからPublickeyさんの訳を熟読してみましたが…まあ、良い感じかな。

データの取り扱い、SLA、仕様変更についての取り決め、制限事項、法的要件、セキュリティについて、ライセンス。。

今までに私が困ったり悩んだ経験があることが簡潔に網羅されています。さすがガートナー!といったところですね(なので原文全部訳せ、というのは勘弁してください…)。

さて、我々としてはどう対処すべき?

我々は、クラウドサービス提供者(例えばGoogle App Engineであったり、SalesForceであったり)のサービス提供を受けて、自社のサービスを構築し、顧客企業に利用していただく、という立ち位置にいます。あるいは逆に、顧客企業が必要とするシステムを構築する、という立場です。

我々がどこまでサービスを保証できるか、顧客企業がどこまでシステムを信頼できるかを測る際に、クラウドサービス提供者のサービスレベルがどの程度なのかは最重要ポイントのひとつです。ですから、クラウドサービス提供者に各項目を達成・充実してもらうことは、我々にとっても、顧客企業にとってもメリットのあることです。

終わりのない、ゴールのない分野ですが、研究を続けていくことで如何にして質の高いサービスを提供できるか、追求していきたいと思っています。

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